転がる先の杖

多趣味・多動をモットーに、転がり続けながら己を磨く日々を綴ります

スノーボードインストラクターについて

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スノーボードインストラクターについて

スノーボードインストラクターについて

暖冬で雪が少ない中、今シーズン初めてスノーボードインストラクターなるものを経験しました。

良かった事、辛かった事、諸々ありますが、とてもいい経験ができましたので、お伝えしていきます。

何をする人なのか?

スクールで、レッスンを受けるお客さまに教えるコーチの事。スノーボードスクールの母体に各協会が複数あり、

  • JSBA(日本スノーボード協会)
  • SAJ(全日本スキー連盟)

といったところが主な団体となる。

つまり、基本的にはどこかの協会に所属し、事前に講習をみっちり受けてスノーボードをレッスンして教える人たちである。

スノーボードの技量・経験は浅くても研修生として働く事はできるが、レッスンできる幅はかなり狭くなるとみて間違いない。(ほとんど雑用仕事になる可能性が高い)

どうしたらなれるの?

スノーボードスクールに行って、働きたいといえば「誰でもなれる」。ただし、人様に教えるには相応の技術と知識の理解が必要。なので、JSBAなどの「資格をとる」か、上手く滑れるようにならないと初心者レッスンすら受け持つ事ができない。

JSBAではC級インストラクターから資格があり、B級、A級と続く。このインストラクターの資格をとるには、バッジテスト1級の取得が必須。

バッジテストについてはこちらのリンクを参照して下さい。

【バッジテスト(技術認定テスト)を受けてみよう!】Web版・雪坊主|JSBA.tv:雪坊主チャンネル

流れ

⒈JSBAの会員登録をする(6,000円必要)

⒉JSBAのHPから日程表を確認し、バッジテスト2級を受験する

⒊合格できたら、1級を受験する

⒋1級に合格できたら、C級インストラクター認定講習会に申し込む

5.インストラクターライセンスカードが届き、正式に認定される

このような流れになる。バッジテストについては、また別の機会に詳しくレポートするのでここでは割愛。バッジテストに合格するには、カービングでの基本滑走技術が必要となり、それなりの練習期間が必要。

未経験から1シーズンでとった1級をとった強者もいるようだが、篭ってスクールでずっと習っていた大学生だったようだ。

週末しか練習できない人、独学で練習する人は早くても3,40日以上はかかるとみていいだろう。

C級インストラクター認定講習会について

C級インストラクター認定講習会の内容については、ネットであまり情報が出回っていない。気になった点と、実際に私が体験した事をレポートする。

遅刻・欠席は厳禁

認定講習会は、協会が指定する2日間の講習を各種会場にて受講する。特に厳しく感じたのは、遅刻欠席は問答無用でアウトとなる。

つまり、何かの事情で遅れる(電車が遅延も)、急な仕事が入って休まなくてはならない場合、初日に受講していても、再度一から受講しなくてはならない。 (口頭で質問してみた感じ、どの回でも確実にそうとは限らないと思うが…)

やむを得ない事情で電車が遅れて遅刻しても、救済措置もなく基本NGだと聞いた時はさすがにどうかと思った… 受講する人は2日間という貴重な時間を割いて、高いお金(2万円以上)を払って受講してきているのだし…

かなり余裕をもって会場へ到着するように気をつけましょう!

他にも、教科書代わりに使うJSBAスノーボード教程を忘れたらNG。初日に宿題が出され、教程本をみながら解くのでどのみち必要。

ちなみにDVDもあり、動画付きでインストラクターの指導方法などが詳しく説明されているので、お金や時間に余裕があったらみてみると参考になる。

高いお金が必要

以下のURLに費用が掲載されている。

【2016年度 C級インストラクター認定講習会 開催要項】Web版・雪坊主 2016年8月号|JSBA.tv:雪坊主チャンネル

参考までに記載すると、

受講料金 @20,520、JSBAスノーボード教程 2,592(中古でも高め)

その他、カードに使う写真代や、交通費、遠方からの人は宿泊費などなど。ともすれば、3万以上はゆうにかかってしまう…

値段に関しての所感

講習が9:00~17:00とほぼ一日みっちりで、内容もしっかりしているのでそのぐらいは致し方ないと思う。が、高いので敬遠する人がいるのも確か。

もう少し柔軟にしてもいいんじゃないかな〜と思うが、協会も資金繰りが厳しいのだろうと予想。

講習会の流れ


【一日目 】

9:00〜12:00  救急処置に関する事(実技含む)

13:00〜17:00  教程本に沿った講義

(初心者レッスンのロープレ、滑走に関する事など、テスト)

【二日目】

9:00〜17:00 教程本に沿った講義(初心者レッスンのHow toなど)


正確に覚えていた訳ではないが、大まかにこのような内容となっている。テストは文章の穴埋め問題形式で、滑走に関する専門用語を入れる形式になっている。

教程本を事前に勉強して覚えておけば、解答できる。テストの結果次第で宿題の範囲が変わる。良ければ少ないorなし、悪ければ範囲が増える。また、自分が受講した時は、宿題の確認はしていなかった。

受講する方は、多少の予習はしておく事をオススメする。

スノーボードスクールについて

ほとんどのスキー場で、どこかの団体のスクールが常設されている。私が入った時は、人の紹介だった。大体のスクールはホームページがあり、求人募集している。スクールに直接問い合わせ or メール申し込みで面談→所属という流れが多い。

常勤・非常勤インストラクターの説明

常勤インストラクター

フルタイムでスクールに携わる場合、常勤職員となる。一日3食出て、シーズン中リフト券支給、給料も支給される。ただし、朝の雪かき、スクールの受付業務、その他雑用は積極的に行う事となる。休みも、大会や検定などに出る以外は特になし。(スクールによって違うかもしれない)

非常勤インストラクター

定職をもっており、休日などにイントラをする場合は非常勤職員となる。事前にシフト表に勤怠を記入して出勤する。(私の所はLINEでやりとりもしていた)比較的緩かったようで、前日に出欠を決めている人も多く見受けられた。

連休など、人が集まる日は手持ち無沙汰になる事もあったが、出勤を断られた事はなかった(ただしレッスンを受け持てるかどうかは分からない)

組織について

基本、体育会系と思って間違いないだろう。私の所属したスクールは他と比べ相当緩かった方かと思うが、それでも上下関係や体育会特有の空気はあったと思う。

実力主義な所が大きく、ペーペーのC級イントラよりA級持ち、B級持ちの人が重宝される。もちろん、無資格でも上手ければ立ち位置はよくなる。

「C級とってすぐスクールに所属しました」という人は、まず雑用をしっかりとこなす所から。スクールが始まるまで、ファーストトラックへちょこっと、なんて訳にはいかない。

校長、主任が主な権力者で、他に常連イントラ、学生イントラ、スポット参戦のイントラなど様々。校長が経営をしている場合が多いが、別に経営者がいるケースもある。

寮生活

ベッドについて

私が過ごした寮は2段ベッド×2で、最大4人が過ごす部屋となっている。上の段になった場合、ベッドの乗り降りに気を使う。ベッドは常勤を除き、固定化されていない。恐らく干されていない。色んな人が使っているので神経質な人には向かない。

部屋の様子

  • TV あり、暖房あり、タンスあり、冷蔵庫はなかった

  • 暖房は常時ついており、けっこう暖かい

  • ロープがついており、洗濯物を干せる(恐らく常勤イントラが備えたもの)

起床・就寝

起床は7:00ごろまでには起きて、朝食などを済ませて出勤準備をする。

就寝時間は特に定められていなかった。お酒の付き合いで遅くなる事も。当然、新人は気を使う。勿論参加しない事も可能だが、付き合いで難しい事もあるかもしれない。

食事について

朝昼晩と3食用意されている。

献立メニューはバラバラだが、ご飯から野菜、味噌汁などは自分で調整してよそえた為、食べたい量を選んで食べられる。お昼はレッスン終了後、順次寮へ食べにいく流れとなる。

スクール内のお話

スクールの様子

受付があり、その奥にイントラの待機部屋がある。スノーボードのDVDを流していたり、PCで事務作業をしていたり、談話していたりと様々。

ウェアなどの着替えや予備ボードなども、たくさん置いてある。

雑用

雪かき、受付業務、事務処理、ゴミ捨て、洗い物、客のワックスがけなど。

大きなウェイトを占めるのが受付業務。8:00ごろには全員スクールに集合済みだが、お客様も8時過ぎ〜10:00前まで申し込みがあり、当然対応をする。

申し込みが多いとなかなか身動きがとれない。金銭のやりとりが発生し、人によってはクレーマーな方もいるので、ある一定以上の接客スキルは必須。

レッスンについて

客の入り具合に合わせ、担当が割り振られる。

主に、初心者、キッズ、初級者、中級〜上級(基礎カービング)、グラトリ、フリーライディングなどと区分けされる。

私がいた所は、初心者、キッズが多く、たまにカービングや検定系の受講希望があった。グラトリ、フリーライディングはあまり見かけなかった(スキー場によると思うが)

時間帯は、午前と午後に分かれる。私の所属スクールでは午前が多く、午後が少ない傾向であった。どちらの時間帯も受け持ちがなく、フリーになった場合、練習で滑ってもOK となる。 (当たり前だが給料は発生しない)

レッスンの割り振り

レッスンの割り振りは基本皆で検討するが、複雑になった場合、主任、常勤イントラなど、発言力が強い人の割り振りで決まったりすることもある。C級イントラは初心者〜キッズが中心。それ以上の経験者を担当する場合、B級以上の人が基本的に受け持つ。

中級者以上のカービングレッスンは、大体A級の人が担当する。

レッスン前の体操

レッスン開始時、集まって体操を行う。体操の音頭は新人がやる場合、常勤がやる場合と、その場の雰囲気で決まる。学校やスポーツ教室でやるような流れで行う。

声が大きくないと聞こえない為、慣れとある程度の適正が必要(おとなしすぎる人は向かない

レッスンの様子

最初に2,3回研修として、先輩イントラのサポート役として実際に参加しながらレッスン内容をみて聞いて覚える。

その後、自分がメイン、先輩がサポート役としてレッスンを行い、OKがもらえたら以後自分一人でレッスンを行う。

色々アドバイスをもらえるが、出来が悪い場合は途中から先輩イントラがメインとなり、取り上げられてしまう事もある。本人の指導内容は元より、厳し目の人がついた場合、よりシビアになる。

キッズの場合、技術指導より子供の面倒見が主な役割となる。子供によっては飽きっぽい、泣き出す、など何かとトラブルがあるので、子供に合わせた対応がとれるかどうかが重要。

一日のタイムスケジュール

参考までに

7:00〜8:00  起床、着替え、食事など

8:00〜10:00  雪かき、受付業務など

10:00〜12:00 午前レッスン

12:00〜13:30  昼休憩、午後レッスンの受付など

13:30〜15:30  午後レッスン

15:30〜16:30  フリー

その後、ナイターがあれば練習(強制ではない)。何もない日は寮に戻り、食事、風呂、休養or帰宅となる。

給与など

常勤は確認していないので定かでないが、2ch情報によると15~16日当たり6,000円ほど)だとか!?

非常勤は、1レッスン(2時間)2,000円〜 副業禁止な非常勤職員の場合、ウェア代支給で賄った人が多い。

自宅からの交通費は出ないと考えた方がいいが、スクールによるかもしれない。

非常勤職員は、2,3時間はとられるであろう雑用をいくらこなした所で、当然給料は発生しない。その代わり、3食寝泊まり代が無料となっている。(あくまで推測です)

所感

良かった点

  • 人様からお金を頂いて指導する経験が積めた

  • 人に教える喜び、上達した喜びを味わう事ができた

  • 教える事で理論体系が深まり、自身の滑走スキル向上にも繋がった

  • 相手の立場にたって考える、相手の感情を読む力が上がった

  • 先輩イントラのコーチング技術をみる事ができた

  • タダで滑れて、寝泊まり、食事ができた

  • スクールの先輩イントラから多くの指導をして頂けた

  • 教える為に自分で調べ勉強し、知識が深まった

  • 上手い人と一緒に滑る事でモチベーションが上がった

  • スノーボード仲間が増えた

  • 割引でボード、ウェアなどを購入できた

いまいちだった点

  • 拘束、束縛が多い

  • 自由に滑る時間がとれなかった

  • 組織の上下関係、人間関係が面倒だった

  • 付き合いでの飲み会、ウェアの購入などが強制力強かった

  • 寮生活に気を使った

  • 他のゲレンデにあまり行けなかった

  • 無給の雑用時間が長かった

  • 一回入るとなかなか抜けずらい

良い所が沢山あり、大変勉強になりましたが、私は縛られた環境に向いていないので、今後またイントラをする機会があるとしたら、おそらく単発のスポット参戦になります。

お金があれば、普通にお金払って滑ってた方が、嫌な事、我慢する事もなく、自由にスノーボードを時間一杯楽しめます。

自由に滑りたい、滑走時間が欲しい人には向きません。

基本、下っ端からのスタートになるので、ペコペコするのが嫌な人にも向きません。

縦社会の組織です。環境に合わせる姿勢が第一になります。なので、インストラクターが減少傾向なのも納得できました。会社員をやりながら、休日も下っ端として指示通り働くのは中々辛いものです。

下っ端のうちは我慢、忍耐が必要な職業ですが、その見返りとして、先輩イントラから直接指導をしてもらえ、リフト券支給、食事寝泊まりタダです。(このあたりはスクールにより変動が激しいと思われます)

基礎の練習をしたい人には、コストパフォーマンスがかなり良いかと思います。なにより、インストラクターをしている業務中は楽しく、達成感があります。

気楽にできるほど甘くはありませんので、体育会系に抵抗がなく、集団行動が好きな人は一度経験してみてください。

逆に集団行動や束縛が嫌いな人は、辞めといた方がいいかもしれません。以上、新米C級インストラクターの体験談でした!